お客様は家族 〜ポスト資本主義時代経営論〜
前回「 クライアントは家族だ」に続き、今回は僕が次世代経営モデルとして実践中である青空空間のお話です。
先日、お客様たちと 新年会をサロンでやらせていただきました。
基本的に会費無しのポットラック(持ち寄り)パーティーです。
七里ヶ浜中心のお客様のつくる手料理は本当にレベルが高くて驚きます。
実は、手作りながら、1本3000円で個人的にネット販売しているというパテや、ご子息がリッツカールトンのシェフなのでお休みの時にさっとつくってもらったバーニャカウダに、「いいお刺身が入ってなかったから、主人が魚一匹を買ってきて捌いたブリです」などなど・・・
あるいは、自分の出身地の料理・・・鹿児島の芋餅に韓国のキンパなどなど。
七里ヶ浜のセレブはレベルが高いということがいいたいわけではないんです。
もちろんそうなのですが、ここ青空空間で起きていることは、貨幣を介在した、交換経済とはまったく異なることだということです。
このようなお料理はお金では買えません。顔の見える信頼できる会員様が自ら”選んだ”オリジナリティの交換であり、それは均質でありアノニマスであり出処がわからないスーパーの買い物とはまったく異なる価値の交換行為です。
ここにこの料理をもってくるに至った様々な背景がその方の感性や人となりのアウトプットとなってシェアすることでここに強い価値交換によるエネルギーと絆が充満してくるのを感じました。
もう一つ。僕たちは、こういったパーティーを節目節目で行わせていただいています。1周年感謝祭、2周年感謝祭、昨年9月に3周年感謝祭をやらせていただきました。
その時々に、僕たちの個人的な結婚の報告やスタッフのおめでたの報告などもさせていただいています。
「皆様は僕たちの家族だと思っています、僕たちもずっと皆様の家族と思われるよう、なくてはならない存在であり続けるよう、これからも努力してまります。」
先日も、締めの挨拶でそう話させていただきました。多くのお客様からも、嫁っこのことを子供のように思っている、とよく言っていただいていたりします。
こういった深い絆こそが、経済ゼロ成長時代における経営において極めて重要だと思います。大きくて虚構のマーケティング、ブランディング、セリングではなくて、お客様との小さくても持続する強い信頼ある絆こそが、合理性にすら負けない消費されない価値交換経済を成立させる肝になるのだと思うのです。